春日大社 千古の杜 井浦 新 著


井浦 新 著
春日大社 千古の杜

【ご報告】 一般社団法人 匠文化機構は、春日大社第六十次式年造替の奉祝として1000冊寄贈させていただきました。

《春日大社千古の杜》に寄せて
このたび、俳優の井浦新さんが春日の森と祭り、
そして二十年に一度の式年造替にカメラを持って臨まれました。

ひたむきで無心な姿を見て、私は彼がファインダーを通して神様との距離を縮め、
深遠なる世界への理解を深めようとしているのだと感じました。

心の眼で撮影されたこれらの写真を通して、
ふだんなかなか目にできない春日大社の尊い営みが、
多くの方々へ伝わることを祈念いたします。

春日大社宮司 花山院 弘匡

春日大社千古の杜 書籍内容

本書について

【タイトル】
只今発売中
春日大社第六十次式年造替記念出版
井浦新写真集「春日大社 千古の杜」
【著 者】
井浦 新
【ページ数】
104ページ
【発 行】
株式会社KADOKAWA

 

春日大社千古の杜 井浦新氏サイン入り
只今、井浦新氏のサイン入りで発売中。
お問合せ・ご購入は、当社団メールアドレスにお申込みください。
メールアドレス info@takuminokoto.jp

本書から一部ご紹介します

■千古の杜(もり)

杜に宿る神秘な生命の力。
生きとし生けるもの全ての命を紡ぎ、受け継いでいく。
聖なる杜は、常世(とこよ)と現世(うつしよ)の境界線。
大いなる自然への畏敬の念と感謝。
人々は、千古の祈りを捧げる。

千古の杜(もり)

■春日若宮おん祭 ― 千古不磨 ―

御蓋山に抱かれた春日大社。
自然豊かな春日山の原始林に包まれ、
「千古の杜」と呼ばれている。
平成二十七年、八百八十回を迎えた
「春日若宮おん祭」の神事を、
特別に撮影させていただくご縁を頂いた。

闇が支配する中、
榊の枝に幾重にも覆い囲まれた若宮の神霊を
お遷しする「遷幸之儀(せんこうのぎ)」と「還幸之儀(かんこうのぎ)」。
御渡りになる道を清めた
御香の残り香と大松明の火跡は、
深閑な森を浄闇へと化していく。
神代の昔に還ったような荘厳かつ神秘な神事に、
畏敬の念を感じた。

若宮をお迎えした御旅所では、鼉太鼓(だだいこ)が
春日野に鳴り響く。
「神人和楽 万民豊楽」と、
国の安泰を祈り奉納される芸能の数々。
自然の中に神の気配を感じ、
祈りを捧げるひとつひとつに、
無言のメッセージが込められている。
途切れることなく連綿と受け継がれてきた
「おん祭」への深い信仰と想い。
それらは、祭りを担う人々の「千古不磨」の心であり、
時代を超えて永久に生きつづけていくのだろう。

井浦 新

春日若宮おん祭 ―千古不磨―